メダカ科

メダカ

メダカの写真
2006年3月25日…京都府

 大阪府池田市の池や水路で見られるメダカは、猪名川のメダカとくらべて傷(きず)つきやすく体の色や形が少し違(ちが)うようです。
 今ではあまり姿を見ることができなくなりました。以前は、「メダカが見られる場所」の案内を出していましたが、レッドデータにもあげられるようになり、一時的な採集の高まりが予測されるため削除しました。
 メダカのように他の場所との移動が少ない生き物には、それぞれの地域によってわずかな遺伝子の違いが見られます。ですから猪名川のメダカとは区別をしています。2012年10月30日のNHKのニュースでは、「新種のメダカがいることが分かった」という報道がありました。これまで東日本の日本海側に生息していたメダカのようです。
 いっせいに野生のメダカが姿を消した理由で特に大きな影響を与えたのは、全国的に水田の周辺の水路がコンクリートになったためです。大阪府池田市以外の場所でも、兵庫県猪名川町・三田市・宝塚市などで水田のまわりの水路にたくさんのメダカが泳いでいましたが、ここ数年であっという間に減ってしまいました。
 大阪府池田市の生息地は水田のまわりの水路ではなかったので環境が壊されることがなかったのです。しかし、そのような環境も安定はしていません。こんな池でも、昨年まで見られなかったブラックバスを釣る人の姿が、1999年にはいつも見られるようになりました。自分だけのポイントをつくるのがはやっているのです。昨年「この近くに池はありませんか…。」と、若い人に聞かれました。私が大学生のころには、地域の生き物を調べたりするサークルがありましたので、今もそのような学生がいるのだと喜んで場所を教えました。しばらくしてから魚が得意な人にこの話をするとブラックバスのポイント探しだということでした。なぜ目的を聞かなかったのだろう…ブラックバスとメダカの関係はよく分かりません。しかし、メダカのすめる環境が大切なのです。その場所には、メダカだけが地域の生き物として残っているのではないからです。

(大阪府池田市周辺を基準にしています)

ヒシの間のメダカ
2011年9月6日…大阪府池田市

 びっしりと池の表面を覆い尽くしたヒシを見ていると、小さな隙間にメダカが見えました。このメダカはもともとこの地域に生息している野生のクロメダカだと思います。

ヒシの池のメダカ
2011年10月19日…大阪府池田市

 ヒシの池のメダカを見てきました。小さな子どものメダカもたくさん泳いでいました。

ため池のメダカ
2005年4月24日…兵庫県宝塚市

 ため池にメダカがいました。里山の環境が残っている場所にため池があると、ふつうは野生のメダカが見られます。もともとの地域の遺伝子を持っているメダカでしょう。

ハイブリッドと思われるメダカ
2006年3月25日…京都府

 ハイブリッドではないかと思われるメダカです。京都府のハイブリッドメダカの生息地で撮影したものです。たくさんのメダカがいました。下の写真では、群れになっています。「メダカの学校」です。

 2012年10月に新種のメダカがいることが分かったという報道がありました。いわゆる新種メダカともともと知られているメダカの雑種と思われるメダカです。ただし、遺伝子等を確認したものではなく、生息する場所から雑種の可能性が高いメダカの写真です。

メダカの群れ

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