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クチナガコオロギ


クチナガコオロギの写真
2016年8月26日…大阪府大阪市住之江産

 2016年8月25日夜に大阪府大阪市住之江区で採集したクチナガコオロギを日付が変わった26日に撮影したものです。今回の採集場所は大阪市住之江区ですが、大阪府箕面市や大阪府池田市、兵庫県明石市等で採集されており、まだ周辺の地域でも見られそうです。ツヅレサセコオロギよりも局所的な分布をするそうです。

 上の写真は、クチナガコオロギのオスの成虫です。ツヅレサセコオロギにも似ますが、大きな頭部に長くしゃくれたあごがクチナガコオロギの特徴です。写真はオスの成虫ですが、メスの大きな成虫でも同様だそうです。(ただし、メスで口がしゃくれたものは見たことがありません。)

クチナガコオロギのオスの成虫の写真
2016年8月26日…大阪府大阪市住之江産

 クチナガコオロギのオス成虫を上から撮影したものです。ツヅレサセコオロギよりも頭部が大きく、頭の上にうっすらと黄色っぽい線があるのがクチナガコオロギの特徴だそうです。


精球をつけたクチナガコオロギと思われるメスの写真
2016年9月2日…大阪府池田市(飼育・大阪府箕面市産)

 これまで大阪市住之江区で採集したクチナガコオロギとツヅレサセコオロギをいっしょに飼育していました。大阪府箕面市で採集したミツカドコオロギとクチナガコオロギの可能性のあるメスのコオロギも同様にいっしょに飼育していました。今日(9月2日)、明らかにクチナガコオロギであるオスと箕面市の自信のないメスをいっしょのケースに入れました。これまでしきりに鳴いていたオスが全く鳴かなくなりました。これまでは威嚇音だったようです。すぐにラブソングがないのであきらめていました。夜、メスを見て驚きました。産卵管の下のあたりに精球がついていました。交尾をしたのです。クチナガコオロギのメスの可能性が100パーセントに近づきました。下の写真が8月30日に撮影したメスです。

クチナガコオロギのメスと思われる写真
2016年8月30日…大阪府池田市(飼育・大阪府箕面市産)


クチナガコオロギのメスの成虫の写真
2016年9月4日…大阪府池田市(飼育・大阪府箕面市産)

 上の写真は昨日(9月3日)に大阪府箕面市で採集したクチナガコオロギのメスの写真です。大きな個体でしたが口はしゃくれていませんでした。小さなオスの個体の場合にはそれなりに口はしゃくれていました。

クチナガコオロギの終齢幼虫の写真

 上下の写真はクチナガコオロギの終齢幼虫です。8月26日のツヅレサセコオロギと比較すると、体全体の色もうすい黄土色っぽい感じがします。

クチナガコオロギの終齢幼虫の写真


クチナガコオロギのオスの小さな個体の顔面の写真
2016年9月5日…大阪府池田市(飼育・大阪府箕面市産)

 クチナガコオロギのオスの成虫にも極端な大きさの違いがあります。上の写真のようにハラオカメコオロギをひとまわり大きくした程度の小さなクチナガコオロギもいます。しかし、特徴のある顔面の口の部分は大きくしゃくったようになっています。


クチナガコオロギのオスとメスの写真
2016年9月17日…大阪府池田市(飼育・大阪府池田市五月山産)

 2016年9月17日、子どもたちとの秋の観察会がありました。杉ヶ谷コースの森に近い環境は木を切られて森にすむ昆虫の観察が難しくなりました。手前のコースは少し距離があるのとツキノワグマが北摂山地に入っているので心配でした。そこでごく身近な生き物の観察をすることにしました。集合場所のほんの100m程度の範囲での観察です。

 バッタがいろいろ採集できること等を話しておきました。すぐにケン君がクチナガコオロギのオスを捕まえてくれました。池田市内でオスの写真はK.先生が撮影されていました。採集されたのかは聞いていませんでした。ほかの生き物の説明をしていると今度はクチナガコオロギのメスを捕まえてきてくれました。池田市で初めて採集されたクチナガコオロギのメスだと思います。(心の中で数日中にわたしが最初にメスを採集するだろうと思っていたのですが、子どもだからいいか…許そう)上の写真がそのオスとメスです。持ち帰って撮影をしました。クチナガコオロギ等は五月山児童文化センターに展示しました。

クチナガコオロギを採集したケン君

 大阪府池田市でのクチナガコオロギを採集して大喜びのケン君です。

 緑色の帽子をかぶったお子さんです。

クチナガコオロギとツヅレサセコオロギのオスの比較写真

 もちろんよく似たツヅレサセコオロギもつかまりました。上に写っているのがツヅレサセコオロギのオス、下がクチナガコオロギのオスです。三点ほど大きな違いがあります。わかれば簡単にクチナガコオロギを見つけられるようになります。そう簡単にはいかないかな。


ナスに産卵するクチナガコオロギ
2016年10月13日…大阪府池田市(飼育・大阪府池田市五月山産)

 クチナガコオロギが餌に入れたナスに産卵をしていました。うまく産卵場所を用意できなかったのが原因と思われます。

 
  クチナガコオロギ初齢幼虫の写真
2017年5月26日…大阪府池田市(飼育・大阪府箕面市産)
   どのような産卵方法があっているのかよくわからず孵化するかどうか少し心配だったクチナガコオロギが5月24日から孵化を始めました。写真は孵化後1日程度のクチナガコオロギの幼虫です。下の写真は孵化直後のものです。
  孵化直後のクチナガコオロギの幼虫の写真
 
  クチナガコオロギ初齢幼虫の写真
2017年5月30日…大阪府池田市(飼育・大阪府池田市五月山産)
 こちらは大阪府池田市五月山で採集したメスのクチナガコオロギに産卵させていたものが孵化した写真です。孵化当日で初齢幼虫(1齢幼虫)です。お隣の箕面市のクチキコオロギよりも4日遅れての孵化でした。おいていた場所は同じだったので産卵用に使った土等の影響かもしれません。
  クチナガコオロギ初齢幼虫の写真


  クチナガコオロギの初齢幼虫
2017年5月31日…大阪府池田市(飼育・大阪府箕面市産)
   数日たって少し雰囲気が違うように感じた。よく見ても腹部がふくらんだ以外にまったく違いが見られないのでまだ初齢幼虫なのだろう。
 
  クチナガコオロギ若齢幼虫の写真
2017年6月23日…大阪府池田市(飼育・大阪府箕面市産)
   2〜3齢になったと思われるクチナガコオロギの写真です。頭部の模様など、初齢幼虫とは感じが変わってきました。
 
  3齢〜4齢前後のクチナガコオロギの幼虫の写真
2017年6月30日…大阪府池田市(飼育・大阪府池田市産)
   クチナガコオロギの幼虫が3齢から4齢前後になりました。
 

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