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子どものころから名前を知っているのに見たことのないコオロギがいます。クチキコオロギです。エンマコオロギよりもまだ大きなコオロギです。日本で一番大きなコオロギだと思います。(ただし、よく見かけるものはさほどエンマコオロギと変わらない大きさです。時々エンマコオロギよりも二回りほど大きなオスを見ます。)大阪府箕面市の箕面国定公園にずっと以前からいるとは本で読んだことがあったのですが「グリィ…」というらしい鳴き声も聞いたことがありません。「太平洋側の暖かい地域にすむ。成虫になるのに2年かかる。(※)」などいろいろ不思議な生態があるようです。分布や生活史については1976-1977年に大野正男さんが昆虫と自然に詳しく報告されているようです。松本 勝さんから写真が送られてきました。「めったなことでは見つからない昆虫なのに。」…見た時の感想(驚き)でした。詳しい生態を知りたいコオロギです。 ※実際に飼育をすると孵化した年に成虫になるもの、翌年に成虫になるものがいました。もう1年かかるものもいるかもしれません。3-4年は飼育を続けないと成虫になるのにどのくらいの期間がかかるのかはわかりません。 |
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この日は3びきのオスと、1ぴきのメスのクチキコオロギに会いました。みんな単独でいました。上がオスの写真で、下がメスです。 |
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鳴くクチキコオロギの動画です。wmvです。メスが近づいていたので誘惑音のようです。晩秋に鳴くツヅレサセコオロギのように聞こえました。 |
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2012年11月16日、この日にまたクチキコオロギのオスを見ることができました。 |
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木の幹にクチキコオロギのメスがいました。このまま越冬しそうです。 |
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数日しかたっていません。同じクチキコオロギのメスが同じ場所にいました。 |
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松本 勝さんから大阪府箕面市で観察されたクチキコオロギの写真が送られてきました。箕面の国定公園ではありません。けっこう北摂地域の自然の残っている場所には生息しているような気がしてきました。 |
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大阪府箕面市に行ってきました。やはりここではふつうにクチキコオロギが生息していました。 |
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2015年のこの日もクチキコオロギに会うことができました。写真はメスのクチキコオロギですが、大きなオスのクチキコオロギがいました。エンマコオロギをふたまわりほど大きくした感じでした。これまでさほど大きさが変わらないと思っていましたが、クチキコオロギは個体によって大きさの差があり、はるかにエンマコオロギよりも大きいものがいることを知りました。その後、クチキコオロギの産卵を見ることができました。ほかのコオロギのなかま同様、地面に産卵をしていました。朽ち木の中に産卵するのではありませんでした。 |
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オスのクチキコオロギがそばにいるメスに鳴いていました。ラブソングなのですが、テリトリーソングとどう違うのかははっきりとはわかりませんでした。 |
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メスと交尾をするために誘い鳴きをするクチキコオロギのオスです。このような場面はよく見ます。 |
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クチキコオロギの幼虫がいました。2齢か3齢のようです。これまでこのようにあまり大きくない幼虫は、ほかの成虫と同じ場所でくらしていると思い込んでいました。 |
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上の写真は越冬後のクチキコオロギです。この時期には元気に走り回っています。 よく見ると孵化後間もないクチキコオロギの初齢幼虫もいました。白いものもいたので、下の写真のクチキコオロギも孵化をして2〜3日もたっていないと思われます。 |
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クチキコオロギのその後の成長です。ほかのコオロギの幼虫と比べるとやや成長が遅いような気もします。上の写真は2齢前後と思われるクチキコオロギの幼虫です。孵化の時期に前後があるのと成長にもやや個体によって差があるようで、同じ日に撮影をしていますが齢は違うようです。 |
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上の2枚の写真は3齢前後と思われるクチキコオロギの幼虫の写真です。腹部に二列の白い部分がならんでいるのが特徴的です。 |
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スズムシやほかのコオロギがそろそろ羽化をするころのクチキコオロギの幼虫です。大きく成長したものでも1cmに少し足りません。上の写真のようにまだ2-3mmていどのものもいます。 下の写真のクチキコオロギは、昨年から幼虫で越冬したものです。(2015年9月11日採集)この時期には成虫になっています。 |
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今年2016年に孵化したクチキコオロギが1ぴき成虫になっていました。オスです。9月になって飼育の状態によってどんどん大きくなるものがいる、そうは感じていました。しかし、孵化した年に成虫になるとは思っていませんでした。 下の写真のクチキコオロギのメスも今年2016年に孵化したものです。亜成虫です。大きさからももうすぐ成虫になりそうです。 |
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翌10月5日、メスが1ぴき羽化をしていました。まだ、産卵管の色が薄い状態です。今年孵化をして年内の最初に成虫になったクチキコオロギのメスは、さほど大きくなっていない、珍しく脚が1本ない個体でした。(飼育しているものはほとんど脚はそろっているのですが) |
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昨年(2015年)大阪府池田市五月山のクチキコオロギが鳴いていた場所にクチキコオロギの幼虫がいました。見つけたのはI.さんです。その場所の環境からはけっこう個体数がいるように感じました。 |
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2017年1月31日…大阪府池田市(飼育・兵庫県宝塚市産) |
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越冬中のクチキコオロギです。成虫でも幼虫でも越冬をします。上の写真がオスの成虫と幼虫、下の写真がメスの成虫です。ほかの直翅目でもあることですが、越冬中に死亡するものもいます。 | |||||
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