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育ち方が分かる?…スギの年輪

ヒノキ科

スギの年輪から考えよう
2010年3月21日…大阪府池田市伏尾町

 直径10cmほどのスギが切られていました。スギはヒノキ科(スギ科とすることもあります)のなかまで日本固有の常緑の高木です。では、この年輪を見て気づいたことを書いてください。

 

 

 

 

屋久杉の年輪
2010年3月24日…大阪府池田市桃園(撮影)

 最初の写真のスギの年輪を見てはじめの3年ほどの間にどんどん太くなっているのに気づかれたでしょうか。
 ふつう私たちがイメージする年輪は、二枚目の写真のようなものです。こちらも直径10cmほどの屋久杉のコースターです。

 最初の写真のスギが3年ほどで育つ太さになるまで屋久杉は15年以上かかっています。屋久杉の年輪は中心部分から輪がぎっしりつまったようになっています。
 もう分かられたと思いますが、最初のスギは畑で育てられたものです。短い年数で太くなります。しかし、スギだけでなくブナでも自然の状態では10年でも小さな木にしかなりません。もちろん中の年輪はしっかりとつまっています。どちらがいい木材になるかもお分かりですね。年輪を見るとこれまでどのような育ち方をしてきたかが分かるのです。

 「人の育ち方もつまった年輪のようにありたいものですね。」は、菅井先生の談でした。

 ついでですが、屋久杉の年輪を見るとこの木が南北どちらに向いて生えていたかもお分かりですね。写真右側の年輪のつまった方が北側でした。寒いので育ち方が遅くなります。