オオサンショウウオ…雨の日に出会えました !!!!!!

公園の入り口付近

 2006年6月30日、オオサンショウウオの観察できる場所を教えてもらいました。大阪府箕面市です。これまでこのホームページで紹介してきたオオサンショウウオの情報は人の話ばかりです。たまには自分で見たものを紹介したいものです。

 ただし、教えてくださった方の話では、夜行性の生き物なので昼間は頭の先が岩の間から見える程度だそうです。その上、近くに行って写真を撮ろうとすると頭を引っ込めてしまうそうです。出すときはゆっくりだそうですが、引っ込めるときは速いそうです。

 もちろん頭の先が見れればじゅうぶんです。7月1日、見に出かけました。また、雨です。午前中は小雨程度だったのに、昼からは本降りになってきました。あまり降ると水中が見にくくなります。カスミサンショウウオの幼生の写真を撮るときに感じました。この雨では写真は難しいかな…?いろいろ思いながら教えていただいた場所に着きました。

 左の写真の場所は関係ありません。入り口付近です。

 ところがていねいに説明してもらったのに、「二つの岩の間」が分かりません。そこに頭を出すそうなのでその場所が分からないと不安です。しばらく待つことにしました。「もう一度場所をきちんと教えてもらって出直したほうがいいかな。」とても見つかりそうにありません。

 一瞬、さっきは何もなかった場所に、うっすらと曇った三日月のようなものが見えました。消えました。オオサンショウウオの口…?よく見るとオオサンショウウオの頭が見えました。

水面下のオオサンショウウオの頭部

水面に顔を出したオオサンショウウオ

 やった。とうとうオオサンショウウオの自然の姿を見ることができました。頭だけですが、これが自然のオオサンショウウオの昼間のようすなのです。が、なんとそのサンショウウオはどんどん岩の下から体を出してきました。とうとう水の上に顔を出しました。「こんな機会はめったにない。」なんとか写真に撮れました。そしてオオサンショウウオは水の中に身をひるがえし、上流のほうに泳いでいきました。

 どこかに行ってしまったようです。夜行性の生き物が昼に長い時間うろうろするとは考えにくいので、きっとすぐに帰ってくるはずです。何度上流を見てもどこに行ったのか分かりません。また、待つことにしました。

 えっ、うわっあ…!!!!!!まさか?!!!!!!

 岸の上をゆっくりと歩いている生き物がいます。

陸に上がったオオサンショウウオ

 オオサンショウウオです。泳いで行った後、陸に上がってきたのです。

オオサンショウウオ

 どんどん上っていきます。「なんとかきれいに写ってほしい。」一生懸命写真を撮っていると人が近づいて来られました。

 ここではずっと近所の方々が見てこられたそうです。きっとこの方かなと思いました。いろいろ話をうかがいました。

 何年も見ているけれどこのように歩いているのを見るのは初めてだそうです。近くのほかの場所に2ひきのオオサンショウウオがおり、それは雨の日に陸上を歩いているのを見られた人がいたそうです。この辺りには30ぴき以上のオオサンショウウオがいるそうです。場所によっては、カエルのカジカガエルを食べるというのでいやがられているそうです。

 今日会えたようなことはめったにないことだったようです。しっかりとオオサンショウウオの体を観察しました。ただし、すべて橋の上からのことです。

オオサンショウウオの後ろの足

 とても小さい目は橋の上からではうまく撮れそうにありません。

 ちょうど後ろの足がよく見えていました。

 人の赤ちゃんの手にたとえられますが確かにかわいいですね。前の足はもっとかわいいはずなのですが…。

 頭の辺りです。とても自然の状態ではどこに目があるかは分かりません。うまく前の足も見えません。

オオサンショウウオの頭部

オオサンショウウオの前足

 前の足が見えました。

 どうでしょう。人の赤ちゃんの手にそっくりですか。

 こんなに観察ができるなんて…!!!!!! オオサンショウウオの観察できる場所を教えてくださった方に感謝しています。ありがとうございました。

【おまけ】 オオサンショウウオが動いた時の動画です。Windows Media Playerで見れます。写真をクリックしてください。