クロナガアリの飛出2013年春

クロナガアリの結婚飛行
2010年5月4日…大阪府池田市桃園

 上の写真は2010年のクロナガアリの飛出のようすです。大変な迫力です。写真をクリックすると大きな画像で見ることができます。

 昨年2012年の春は体調を崩してクロナガアリの飛出、結婚飛行を見ることができませんでした。2013年、池田でのようすを見たいと言っておられる人がおられるので、わたしも観察したいと思います。

古い種子の殻を運び出したクロナガアリ
2013年4月21日…大阪府池田市桃園

 2013年の3月はおかしな気候でした。上旬に5月なみの気温の日が続きました。アゲハチョウが飛んでいた場所もあったそうです。ところが、クロナガアリの飛出がそろそろと思う時期には3月なみの気温になりました。予想が難しい年です。

 4月21日、最高気温が15℃前後で北風が冷たく感じる日でしたがクロナガアリのようすを見に行きました。イネ科の種子を運ぶ働きアリがけっこういました。この時期におもに運ぶのはイネ科植物の種子とタンポポ(この辺りは帰化種)です。ただし、タンポポの種子が近くにある場合です。上の写真は巣の中から古い種子を運び出したクロナガアリです。

ワスレナグサの花

 夕方、近くを通ると花壇にワスレナグサの花が咲いていました。確か2010年に撮影した時にもワスレナグサの花が咲いていた…?自信はないのですが、飛出が近い…?

クロナガアリの飛出
2013年4月25日…大阪府池田市桃園

 クロナガアリの飛出が始まりました。どういう言葉で表現するのがいいのかわかりません。ひとまず、「すごい!!!」

 上の写真はクリックすると大きな画像で見ることができます。

クロナガアリのメスの腹部の一部

 オスのクロナガアリがクモの巣にかかっていました。よく見ると地面にメスのクロナガアリの腹部の一部が落ちていました。トンボの羽化も命がけですが、クロナガアリの飛出も命がけです。

翌日のクロナガアリのオス
2013年4月26日…大阪府池田市桃園

 これまでアリというものは飛出が終わるとその日のうちにオスの羽アリは死んでしまうと思っていました。しかし、クロナガアリを見ていると次の日にも残っているのでは…、という気がしてきました。翌朝見に行くと数は多くはないもののオスの羽アリが葉にとまっていました。

歩いていた女王アリ
2013年4月26日…大阪府池田市桃園

 午前中N.さんとクロナガアリを観察しました。わたしは昨日25日の夕方に翅をつけていないメスのクロナガアリを見ていなかったのでこのような状態の女王アリを見るとは思っていませんでした。しかし、どこか体に傷があるようでした。

巣を作る創設女王

 N.さんが創設女王が巣を作っているのを見つけられました。さすがに昆虫の研究のプロです。午前中にもこのような巣作りが見られるとは思っていませんでした。先入観は捨てて観察しないといけませんね。

クロナガアリを運ぶクロヤマアリ

 クロヤマアリが女王アリを運んでいました。クロヤマアリの巣は近くにもいくつでもあるので襲ったのではなく、落ちていた死骸を運んでいるものと思います。

飛出?が終わったクロナガアリの巣
2013年5月3日…大阪府池田市桃園

 たくさんの創設女王が集まって巣を作っているのを今年は見たい。そう思っていました。しかし、巣の入口は広く開いていますが飛出は終わったようです。今年は4月26日前後にピークがあったのかもしれません。

雨の日も収穫を続けるクロナガアリ
2013年5月11日…大阪府池田市桃園

 雨が降りました。とっくに飛出は終わっていますがきっと食べ物を集めているだろうと思い、クロナガアリの巣のようすを見に行きました。やはり雨の中をせっせと働いていました。もうしばらくこのような状態が続くのでしょう。

梅林にいたクロナガアリ
2013年5月28日…大阪府池田市鉢塚

 梅林でテントウムシを探しているとクロナガアリがいました。これまで河川敷以外にも広い畑などにいるのはしっていたのですがこのような梅林にいるとは予想外でした。