クロナガアリの秋の収穫

 

 大阪府池田市の猪名川(いながわ)の河川敷(かせんじき)にも、秋がやってきました。

 いそがしそうに歩きまわるクロナガアリが見られるようになりました。
 ほんの10日少し前には、見られませんでした。

 

撮影…2001年10月13日・大阪府池田市桃園

 

 

 

 ふだんは、のんびりと歩いていることが多いクロナガアリですが、この時はほかのありの歩く速さにも負けません。

 

 巣(す)のまわりは、おおいそがしです。
 いそいで巣の中に種子を運ぶもの、夏の間に死んでしまったのかも知れません…死んだありを運び出すものもいます。
 なかには、あわてて種子を運び出すものもいます。

 これから11月まで、クロナガアリの収穫が続きます。そして、来年の春まで地中(ちちゅう)での生活を続けます。と、一般的にはいわれているのですが大阪府の北部では翌年の5月まで地上で活動しています。

 

 グラウンドとグラウンドの間に残されたわずかな斜面(しゃめん)が、クロナガアリに残された生活の場所です。野球やサッカーのついでに、少し目をこらして見てください。

 

2006年10月9日…大阪府池田市桃園

 2006年10月9日、午前8時。まだ露が残る草原でクロナガアリが活動を始めていました。

 今年の秋に見る初めての活動です。夏の間も少し姿が見られましたが、この時は4つの巣で活動しているようすを確かめましたので、「秋の活動が始まった。」と考えていいでしょう。クロナガアリの収穫の季節です。

巣の近くで活動するクロナガアリ
2006年10月22日…大阪府池田市桃園

 10月22日正午過ぎ、たくさんのクロナガアリが活動していました。

 植物の種子をくわえて運んでいるものも多くいます。死骸を運んでいるもの、土を運び出すものもいます。よく見ると、巣の中から種子を運び出しているものもいるようです。不思議です。

巣から種子を運び出すクロナガアリ

種子を運ぶクロナガアリ

 2009年10月30日と31日、久しぶりに秋のクロナガアリの様子を見に行ってきました。イネ科の種子を運んでいるクロナガアリがたくさん見られました。

イネ科の種子を運ぶクロナガアリ
2009年10月31日…大阪府池田市桃園

秋のクロナガアリの写真