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クマバチに刺されました

手を刺したクマバチのメスの写真
2017年8月1日…兵庫県三田市

 兵庫県三田市での教員研修の時です。受講生の皆さんが採集されたものを使って説明をしようと入れ物の中を見せていただきました。クマバチ(キムネクマバチ)を捕まえた方がおられました。クマバチは体のつくりや雌雄の区別等で面白い教材です。死んでいるようなので使わせてもらうのに掌の上に出しました。と同時に痛みがはしりました。ミツバチに刺されたよりもやや痛く、アシナガバチ類ほどまでは痛くない感じでした。死んでいると思っていたクマバチを見ると腹部の先から針を出し入れしていました。まだ死んでいませんでした。上の写真のクマバチです。

 すぐに事務室で毒を吸引していただきました。その後は腫れることもありませんでした。いつも大きなザックには吸引器を入れているのですがこの日は研修の邪魔になるかなと思い持ってきていませんでした。

 その後特に何もないようでした。ずっと「クマバチのメスはほんとうに刺すのだろうか」 と迷っていました。間違いなくクマバチに刺されたという人に会ったことがなかったので?のままでした。「クマバチのメスは刺す」ということがわかり、いい体験になりました。

クマバチに刺された掌の写真
2017年8月2日…大阪府池田市
 ふつうの人は吸引後何も起きないと思います。ところがわたしは子供のころにハチの巣をとって遊んでいたので何度も刺されています。そのためかクラゲに刺されても消毒して1日間は何もないように見えるのですが、翌日には化膿が始まります。次の日には病院に行かなければならないくらいに膿が流れ出します。同様に翌日になって腫れ始めました。写真では中指と薬指の付け根あたりです。
 痛みがなくなったのは5日ごろからです。腫れは残っていました。下の写真です。
 多くの方の場合は吸引すればこのようなことにはならないのかもしれません。病院に行くまでにはなりませんでしたが、わたしのような体質の人は注意が必要かもしれません。ひどくなるようなら皮膚科に行くのがいいのかなと思いました。
5日の刺された手の様子の写真
2017年8月5日…大阪府池田市
 刺された後にハチの得意な講師と話したのですが、考えてみればこの時期にいるクマバチの成虫はすべてメスのはずです。掌に乗せるときに全然意識をしていませんでした。アシナガバチ類のページ等でも紹介していますが、ハチのオスの成虫は姿を見せる時期が決まっています。
 クマバチでしたら、「藤の花の周囲を空中にとまったようにクマバチが飛んでいる」・「山の尾根筋にじっと場所を変えずにクマバチがとんでいた」というのはまずオスのクマバチです。ホバリングという飛び方で一定の場所でメスを待っているのです。何かが近づくといきなりそちらに飛んでいきます。このような光景は藤の花が咲く前後にしか見ません。このようなクマバチの顔をよく見ていると黄色の三角形の部分があります。この黄色の部分があるのがオスです。クマバチのオスがいるのはこの時期です。手で握っても刺すことはあり得ません。オスには針がありません。手前のキムネクマバチのページに写真で説明しています。

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