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カヤネズミに会いたい…2006年夏
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昼間に自然に生活をしている様子を見たい。しかも、巣には触らずに…。一年かかっても難しいことだと思っていました。ところが親(成体)の写真が撮れました。その上、昼寝をしている写真も…。
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2006年1月29日
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2006年6月11日…池田市猪名川河川敷
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冬の間から準備をしていたことがあります。カヤネズミに会う準備です。野生のカヤネズミを自然のままに観察するには、まず巣を見つけなくてはなりません。そのために冬の間から家の近くに巣がないか探していました。
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ありました。大阪府池田市の猪名川河川敷です。2006年6月10日、2つの巣を見つけました。巣の間の距離は2m程度です。同じカヤネズミが作ったと思われます。週に1回見に来ていましたのでこの1週間の間に作られたと思われます。
河川敷はすぐに草が刈り取られます。あっという間に土だけになっていることもあります。この巣だけでは心配です。
11日、また探しまわりました。池田市Cまで探し続け一ヶ所に5つの巣がある場所を見つけました。これも同じネズミが作ったと思われます。1つの巣は緑色で新鮮なものでした。
驚かさないように少しはなれて観察をしました。もちろん姿は見られません。夕方日焼けをした顔がひりひりしました。
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カヤネズミは夜行性の動物なのでめったに昼に見ることはありません。これまで昼間に近くで見たのは1度だけです。観察会で巣を見て説明をしていると巣から出てきて近くの草の上を歩いて行きました。参加していた子ども達に、「かわいい〜!!!!!!」と歓声を浴びました。観察会ではカメラを用意していませんでした。あのかわいい姿をぜひ見てもらいたいのですが…。
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2006年06月16日…池田市A
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2006年6月16日夕方、散歩がてらに池田市Aのカヤネズミの巣を見てきました。草が伸びたように感じます。
すぐ近くの足元にもうひとつ巣がありました。これで3つになります。先週は見落としたのかもしれません。
すぐ横でモンシロチョウが眠りにつこうとしていました。
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今年は梅雨に入ってから昨日初めてまともに雨が降りました。雨で空気がきれいになったような気がします。よく見ると…。
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日が沈んだ場所から光の柱ができていました。ほんの数分だけでした。
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翌17日池田市Cのカヤネズミの巣を見に行くと心配していたことが起こっていました。草が倒れています。
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2006年06月17日…池田市C
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先週緑色だった巣は茶色になっていました。手前の草が踏みつけられて丸見えでした。
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新しい緑色の巣が倒されていました。
ここはサッカーのゴールのすぐ裏です。ちょうど草の茂みがあったので巣を作ったのでしょうが、しょっちゅうポールが飛び込み、探す人に踏みつけられます。
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踏みつけられて見つけやすくなったのか巣は7こもありました。踏みつけられてほとんど壊れた巣もあります。ひょっとすると見つけやすくなっただけでなく巣が壊されるので新しく作っているのかも知れません。
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17日は午後雨が降りました。運動公園も静かになります。雨の中ではカヤネズミもあまり活動をしないでしょう。
18日。雨がやみました。朝早く巣のようすを見に行きました。
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草は水滴でぬれていました。緑があざやかです。
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雨にぬれながらもカヤネズミの巣は昨日と変わらぬようすを見せていました。
2006年06月18日…池田市C
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もちろんカヤネズミの姿はありません。
ふと横を見るとナガメが羽化をしていました。
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こちらではアオモンイトトンボが交尾をしています。雨上がりにもさまざまな生き物のくらしが見られます。
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カヤネズミは巣が壊れたかといって雨の日に巣を作るのは考えにくいと思います。ネズミの仲間は体が小さく運動には大変エネルギーを消耗します。もしまた巣を作るとすれば天気が回復した夜ではないかと考えました。
18日の夜、サッカーワールドカップ、日本対クロアチア戦も見ずにカヤネズミのようすを見に行きました。結果は、…。
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予想が外れるというようなものではありませんでした。巣を作ろうとする以前にもっとこわされてしまいました。
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周りの草はほとんど倒れていました。今日は天気が回復したので朝の9時ごろからサッカーの練習が始まっていました。
ぽつりとひとつだけ残った巣がさびしげでした。その巣の上をゲジゲジやクモが歩いていきます。
すぐ横でモンシロチョウが眠っていました。
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2006年6月23日…池田市A
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週末がやってきました。カヤネズミの巣が気がかりです。出張などで遅くなってしまったので、夜に池田市Aの巣を見に行きました。
なかなか見つけられません。草はどんどん背丈をのばしていました。やっと見つけた巣を望遠で撮りました。緑の中にかすんでしまっています。
巣がつくられたときは目立ちやすいと思いましたが、この時期にはうまく草の中にかくれてしまいます。観察しにくくなりましたが安心しました。
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巣が残っていたのでほっとして帰りました。巣の近くで今度はベニシジミが眠っていました。
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ついでにときどき観察しているフタモンアシナガバチの巣も見てきました。ハチが3びきもいました。
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季節の移り変わりは速いものです。7月がやってきました。
2006年7月1日…池田市B
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6月下旬、河川敷にはいろいろな生き物が姿を見せるようになりました。
2006年6月24日…池田市
ショウジョウトンボやトノサマバッタも見られました。
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ヒルガオが大きな花を咲かせていました。カヤネズミの巣のまわりは緑の葉で覆われました。桃園の巣はしっかりと丸い形を保っているようです。
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河川敷で見られる生き物は夏をむかえているようです。
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ボールが飛び込んでくる場所にあったカヤネズミの巣は…?
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猪名川のグラウンドではいつもスポーツがさかんに行われています。いいことですね。
少し心配だった池田市Cのカヤネズミの巣です。
2006年7月1日…池田市C
さすがに巣作りをあきらめたらしく周囲で巣を見つけることはできませんでした。ふまれた後はクズで覆われてきました。
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池田市Bの巣です。何か変です。
巣に何かがいます。カヤネズミではありません。キリギリスのようです。
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ほかの巣を見ようと思うのですが人がいて近づけません。足元を見るとネジバナがきれいな花を咲かせていました。
2006年7月2日…池田市B
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いつものように池田市Bのカヤネズミの巣を見に行きました。「昼間に会う」というのはあきらめました。「夜でもいい」もちろん変わった様子はありません。
2006年7月6日…池田市B
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雨にぬれてモンシロチョウが眠っています。
月を見たのはいつかな?
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カヤネズミの巣に変化はないようです。そしていつものようにカヤネズミの姿は見られません。
これが自然な姿なのかも知れません。このまま一年間の観察が終わるような気がしてきました。いろいろな方法が考えられるのですが、カヤネズミのいやがらないくふうをしてみようと思います。まずは、参考のために絵本を読むことにしました…?しかし、観察のためにはもう少し専門的な本のほうがいいような気がするのですが…?
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2006年7月8日…池田市B
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観察の間、ずっとウスバキトンボが飛んでいました。冬の間この地域で生息できない生き物がこんなにたくさん飛んでいるのが不思議です。風があるためか何びきかが休憩をしていました。
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2006年7月16日…池田市
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ヤブガラシの花が咲きました。フタモンアシナガバチやニホンミツバチが蜜を吸いにやってきます。
対岸の川西市では、さかんにクマゼミが鳴いています。先週まったく鳴いていなかったキリギリスもそこらじゅうで鳴いています。
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池田市Bのカヤネズミの巣を見に行きました。周りの草が倒れています。昨日の夕立のためかも知れません。
巣は茶色っぽくなり、少し下にたれていました。しまりがありません。使われなくなったようです。周囲に新しい巣はありません。
緑の中にアジアイトトンボが鮮やかです。
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2006年7月15日…池田市B
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気づかれていた方がおられたかも知れませんが、池田市ABの巣の観察場所は途中から別の場所に変わっていました。最初の場所をAとします。これまでの写真の場所にもAをつけておきました。最近続けて紹介しているのは後から見つけたBの場所です。
以前に説明したように池田市Aの場所は草に覆われ観察することができなくなりました。探したところ今年見つけられなかった別の場所に新しい巣がありました。これが池田市Bです。見やすい場所にあります。
先週Aの巣を見に行くと、まったく使われなくなっていました。周囲は草に覆われたままで非常に安全な場所だと思っていたので意外でした。
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2006年7月15日…池田市A
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2006年7月15日…池田市A
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池田市Aに新しい巣が2つありました。以前の場所からは2mほど離れています。
よく見える場所になりました。前のほうが安全だと思うのですが…。
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池田市Bにも新しい巣がありました。前の巣からは1mも離れていません。昨夜作られたものです。左下にも作りかけてやめたものがあります。
どちらの場所もカヤネズミが離れてしまわないかと心配をしていたのでほっとしました。
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2006年7月16日…池田市B
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こうして巣を見るだけで1年間の観察が終わるのだろうと思い始めました。ところが2006年7月29日、カヤネズミの親を見ることができました。大喜びです。ひょっとしてずっとこのページを見てくださっている方がおられましたらお礼を言いたいような気持ちです。長い間お付き合いをしていただきましてありがとうございました。
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カヤネズミに会えた2006年夏
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