カヤネズミに会えた…2006年夏((その後))

 2006年8月3日まで出張でした。4日、出勤の前にカヤネズミの巣を見てきました(写真…右)。巣に張りがありません。使われなくなったのかも知れません。

こんな小さな巣にカヤネズミが…!!!
2006年8月4日…池田市B

使われなくなったカヤネズミの巣…?
2006年8月4日…大阪府池田市A

 3日間カヤネズミの巣を見ていませんでした。カヤネズミが昼寝をしていた巣は少し茶色っぽくなっていました。その上張りがありません。使われなくなったのかも知れません。池田市Bを見に行きました。ほとんどがかんたんな巣なのですが10個もありました。この時期、いろいろな本には、「あまり巣がつくられない。」とあるのですがたくさんあります。上(左)の写真のように草丈の低い場所にも巣が見られます。「こんな巣にはカヤネズミは入っていないだろう。」と近づいて写真を撮ろうとすると、カヤネズミがとび出しました。

しっぽです…成体かな、子どもかな?

 しばらくすると、とび出したカヤネズミが草の中を移動していました。草も深く、距離もあります。これくらいが写真で記録する限界です。

カヤネズミの顔ですが…?

 上の写真はカヤネズミの顔のあたりです。草の向こうで分かりませんね。ところで左の写真を見て大人か子どもかの区別のつく方はおられませんか。「ひょっとして分散した子どもが巣をつくった。」とも考えられるのですが…?

 いきなりカヤネズミにとび出されるのは少し不注意だったようです。

カヤネズミがいなくなった巣
2006年8月5日…池田市B

 池田市Aの巣はやはり使われなくなっているようです。だんだんとつぶれていきます。

 昨日、カヤネズミがとび出した池田市Bの巣です。やはりカヤネズミは巣に戻っていませんでした。

 カヤネズミの観察をしているとたくさんのバッタに会います。キリギリス、トノサマバッタが多くいます。アオメアブもいつも出会う生き物です。今日も交尾をしているものに出会いました。

 ちょっと変ですね。上のめすが餌をくわえています。前回見たときもそうでした。

 めすが餌をくわえているときに交尾をする。
 おすは餌をめすにプレゼントして交尾をする。
 後のほうではないかと思いますが、現場を目撃したことがありません。

アオメアブの交尾

カヤネズミが戻ってきた巣
2006年8月6日…池田市B

 2mほどの距離に近づくと巣がゆれました。周囲の草も動きました。静かに近づいたつもりでしたがカヤネズミに気づかれたようです。一昨日この巣からカヤネズミがとび出して、「もうこの巣には帰ってこないのでは。」と思っていましたので少しひと安心です。

消防の訓練…1

 何か朝から放送のテストをしていました。消防の合同訓練?があるそうです。いつもほとんど緑色の世界を観察しているので赤い色が新鮮でした。

 「おもしろいことがないかな。」といつもにはなく見ていました。あいさつがいくつもあった後訓練が始まりました。ふだん見学で見せていただく訓練は、「人々の命を守るために、命をかけてがんばっている。」という感じがします。今日も、そして毎日ほんとうにご苦労様です。

 このようなイベントはカヤネズミのくらしにはほとんど影響がないようです。

消防の訓練…2

緑一色のカヤネズミの巣
2006年8月12日…池田市B

 とても美しい巣がありました。この時期、気温が高い上に雨が少なく周囲の草も元気がなくなります。乾いて葉が黄色っぽくなってきたものには新しい巣は見つかりません。この場所だけまだ緑色の葉が多く残っています。

地上ぎりぎりにあるカヤネズミの巣

 地面から10cmほどの場所に巣がありました。このような場所の巣は初めて見ました。

 池田市Bではカヤネズミの動きがあります。しかし、池田市Aの巣は茶色くなって崩れていました。カヤネズミが昼寝をしている写真などが撮れたのでなつかしい巣ですが戻ってくることはないでしょう。
 先日、池田市Cの巣のようすを見てきました。水が出てほとんどの植物が倒れていました。この場所ではとうてい子育てはできそうにありません。

茶色くなったカヤネズミの巣
2006年8月13日…池田市B

 また、カヤネズミがとび出しました。いつもの巣です。13日、14日と連続です。そして同じパターンです。さすがに巣はほとんどが茶色くなってしまいました。この巣からカヤネズミが最初にとび出したのは8月4日でした。少なくとも11日の間この巣は使われていることになります。

巣に戻ってきたカヤネズミ
2006年8月14日…池田市B

 右下にカヤネズミの目と耳が見えます。この場所は見晴らしがよくカヤネズミはほとんど地面の上を動きます。めたなことでは写真に写ってくれません。

カヤネズミの耳と目

ようすをうかがうカヤネズミ

 目が見えます。巣に戻るときはこちらのようすをよく見ています。

草の間を移動するカヤネズミ
2006年8月15日…池田市B

 8月15日、お盆でお墓を訪れる人が絶えません。

 いつものカヤネズミの巣からはやはりカヤネズミがとび出しました。12日目です。ところがいつもは何の動きもなかったカヤネズミの巣からもとび出しました。やはり2m以上近づくと見つかってしまいます。

 カヤネズミが草の間を移動しています。ほんとうに葉から葉へ、軽々と移動をしていきます。写真で見るとしっぽと足をとてもたくみに使っているのが分かります。

「ひょいっ。軽いものさ。」カヤネズミが言った。…まさか…

レースのようなカヤネズミの巣

 河川敷の植物も暑さと水不足で元気がありません。そのような場所ではカヤネズミが新しい巣を作りにくいと思うのですが、また新しい巣が見つかりました。

 ときどき見るのですが、素晴らしいレースのような巣です。中が透けて見えています。中でぐっすり休んでいるカヤネズミを見てみたいものです。

 いつもの巣からカヤネズミがとび出しました。13日目です。

 昨日のレースのように透けたカヤネズミの巣です。

 巣の底が黒っぽく見えます。巣の中でカヤネズミが寝ています。

 どのような格好で寝ているのかはよくわかりませんが雰囲気は下の写真でつかめそうです。

巣の中で眠るカヤネズミ
2006年8月16日…池田市B

巣の中のカヤネズミ

 よく見ると、球巣の下から黒くて長いものが出ています。分かりましたか。どう見てもカヤネズミのしっぽのようです。でも、まさか…?

球巣の下にカヤネズミのしっぽ…?
2006年8月17日…池田市B

球巣からぶら下がったカヤネズミのしっぽ

 「まさか。」ではありません。体かくして、しっぽかくさず…?球巣からカヤネズミのしっぽがぶら下がっています。

ぼくのしっぽだよ。

 カヤネズミがいつもとび出す巣からは18日、19日も出てきました。もう16日目になります。この時期もけっこう長い間同じ巣を使うようです。ただし、同じ個体と思いますが必ずとはいえません。

セイバンモロコシの穂をくわえるカヤネズミ
2006年8月18日…池田市B

 近くの草の間でカヤネズミがセイバンモロコシの穂をくわえていました。食べているのか、少し前に降った雨の水分をすっているのかは分かりませんでした。

猪名川の花火

 昨夜は猪名川の花火大会でした。頭の上で大きな音がして、いきなり光ります。カヤネズミにとって苦手なことです。きっと寝不足になっていると思います。

花火大会のあとのゴミ

 カヤネズミとは関係がありませんが花火の後はゴミの量がすごい…!!!!!!

移動するカヤネズミ…1
2006年8月20日…池田市B

 カヤネズミのようすに変化はありませんでした。いつもの巣からはやはりカヤネズミが出てきました。17日目です。

葉の上で静止するカヤネズミ

 チョウトンボもとまっていました。

 カヤネズミは音や光をいやがりますが、花火大会は関係がないようです。頭の上に花火が上がっても雷が鳴っているくらいにしか思っていないのかも知れません。近くにチョウトンボがとまりました。

チョウトンボの写真

葉の上を移動するカヤネズミ…2

 いつもの巣です。今日もカヤネズミが出てきました。19日目です。

草に手をのばしたカヤネズミ
2006年8月22日…池田市B

巣の中のカヤネズミ

 ひさしぶりにレースのような巣にもカヤネズミがいました。巣の中の下やや左に丸いものがあります。

クロアナバチのおす…?

 近くにクロアナバチのおすと思われるものが飛んできてとまりました。

 クロアナバチの写真を撮るのに気をとられていると、カヤネズミがレースのような巣から落ちました。

草の間を移動するカヤネズミ

地蔵盆

 地蔵盆が終わりました。24日にしているところもあります。23日から夕方も涼しくなってきました。まだ、カヤネズミのくらしには変化がないようです。

 いつもの巣からは姿を見せます。21日目です。

周囲を確認するカヤネズミ…1
2006年8月24日…池田市B

周囲を確認するカヤネズミ…2

 周囲のようすをうかがいます。前方に草が少なく気がかりなようです。

 周りの安全を確認します。やはり引き返すことにしたようです。

周囲を確認する目元がかわいいカヤネズミ…3

 目元がかわいい?

 その後の記録もデータが大きくなってしまいました。次にすすめることにします。

カヤネズミに会いたい2006年秋