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ヒメボタルのくらし

2001年5月19日 大阪府池田市綾羽

ひめぼたる

ヒメボタルのおす(大型)

 ヒメボタルの季節がやってきました。成虫(せいちゅう…親のこと)が多く見られる時期(じき)は、数が多くなり始めてからの、およそ2週間だけです。
 わたしが観察をしている城跡(しろあと)周辺(しゅうへん)には、かつて、数えきれないほどのヒメボタルがすんでいました。今は、ほんの数か所に残るだけになりました。
 今年初めてヒメボタルを見て、自分の耳にも聞こえるほどの、「ホッ。」というためいきが出ました。

 

 気温が高くなってくると、おすのヒメボタルは、まばゆい金色の光をはなちながら飛んでいます。

 

(この写真は、飛ぶ様子を見てもらいたいと思ってシャッターを押していたら、ぐうぜんにうつっていたものです。甲虫(こうちゅう…カブトムシなどのなかま)が飛翔(ひしょう…飛ぶこと)する時は、このように足を広げていることが多いようです。)

飛翔するヒメボタル

 

ヒメボタル異常めす

 ヒメボタルのめすは、飛ぶことができません。
 後ろの翅(はね)が退化(たいか)して、ないからです。ホタルのなかまでは、このようなことは珍(めずら)しくありません。
 今年初めてめすの光を見て近づくと、色が茶色でした。めすは、おすとくらべて、まるくて小さいのですが、色は同じです。地上に出てすぐのものではないかと思われますが、今のところ、はっきりとしません。
 何度もめすを見たことがありますが、茶色のものを見るのは初めてです。

【その後】 

2001年5月24日 大阪府池田市豊島南

 2001年5月24日、やっと発生(はっせい)の遅い豊島南(とよしまみなみ)で1匹のめすを見つけました。これまでの今年の記録は、0匹…そして、明日が観察会…。かろうじて遠くで1匹のおすも飛んでいました。

 多いときは、100匹以上が飛ぶのですが、ピークはほんの2〜3日だけです。不思議(ふしぎ)な場所です。

 

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