「ゴン太元気でね」



 8月26日の登校日、「池田小学校のすぐ近くにタヌキがすんでいるおうちがある。」と、2年生の子どもが知らせてくれました。次の日には、早速写真を借りて届けてくれました。
 お礼もかねて挨拶にうかがいました。学校のからほんの10数mの「やすらぎ」さんのお宅でした。
タヌキについての話をうかがいました。
 すみ始めたのは、6月の始めのころだったそうです。裏の家の床の下から声がしたりするので、タヌキがすんでいるのに気づかれたようです。
 しばらくたって、親が2匹、小さな子どもが6匹出てきたそうです。でも、1匹は、もともと体が弱くすぐに死んでしまったそうです。7月には、店の前の車道でもう1匹が車にひかれて死んでしまい、いつのまにか子どもは2匹だけになってしました。
 このタヌキたちは、夜7時半から8時半ごろに餌をもらいにやってきたそうです。お店が終わるころにもやってくることがあったそうです。鳥の肉が大好物だそうです。パンと牛乳もいつもなくなっているようです。でも、タヌキにも好き嫌いがあるようで、チーズがあまり好きではない子どももいたそうです。ふだんは、ドッグフードも用意してあります。



 このタヌキたちは、近くの家にはどこにでも入ってきたそうです。ところが、7月ごろから縁の下からどこか他の場所に引っ越しをしたようでした。それでも、8月23日まで3匹が元気な顔を見せてくれていたそうです。



(これは、ぼくたちの仲間じゃないぞ。ドブネズミだ)

 ところが、次の24日(月曜日)「タヌキが2匹、菅原で車にひかれていた。」という連絡が入りました。1匹は、すでに死んでいました。もう1匹は、豊中の病院へ運ばれたそうです。
 今は、一番警戒心の強かった「ゴン太」だけがやってくるそうです。
 池田市内の写真屋さんにフィルムを持って行くと、「最近、タヌキの写真をよく持ってこられます。でも、こんなに近くでかわいらしく写っている写真はありませんね。」とおっしゃったそうで、写真屋さんにとっても大喜びだそうです。
 近くでは、図書館の「阪急文庫」でもタヌキの姿が見られるそうです。「大阪工業技術研究所」には、タヌキとキツネがいるそうです。そこのタヌキとキツネでは、タヌキのほうが強いそうです。
 6匹の家族が、今やってくるのは1匹だけになってしまったそうです。どうしてタヌキがこんな町の中にすむようになったのかは分かりませんが、話を聞いているうちに思わず祈るような気持ちになりました。「ゴン太元気でね」


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