「五月山南山麓のタヌキとキツネ」



 タヌキは、もともと里山にすむ生き物です。最近は、町の中でも姿を見かけるようになりましたが、以前は五月山の麓周辺で目撃される動物でした。本来の生活の場所では、今はどのような暮らしをしているのでしょうか。今回は、大広寺の近く綾羽二丁目のtak.さんのご一家に話をうかがいました。
 おじいさんの話では、最近は、タヌキのほうがキツネより多いそうです。タヌキは、けっこう近づいても逃げません。しばらく見つめあえるほどです。タヌキもこちらをしばらく見ています。家で飼っておられるネコのキャットフードを食べに来ました。時々目撃されたのですが、寒くなってからはあまり来なくなったそうです。
 お母さんの話では、2〜3年前タヌキがお堂の前に倒れていたそうです。昼もそこでじっとしていました。そのころは、野犬が多かったのでそれにかまれたのか、足にけがをしていました。えびのてんぷらなどを投げてやると食べたそうです。

タヌキが倒れていたお堂の前


 20〜30年程前は、あまりタヌキの姿を見られなかったそうです。最近のほうがよく見られるのは不思議なことです。そのころは、野良犬が多かったのでそれが原因なのかも知れません。野良犬が来なくなったのは、この2〜3年のことだそうです。
 キツネも時々姿を見せます。夜、目が光ります。「犬かな」と一瞬思うそうですが、尾が太いので区別がつくそうです。
 去年(1998年)の夏(海の日前後)の夜、「ギャー、キャン」と、変わった鳴き声がしました。親戚の人が犬を連れて来ていたので、つないでいたそうです。犬が異様に吠えました。どうも、2匹のキツネが毎夜すぐ近くを通っていたようでした。

タヌキやキツネが姿を見せる駐車場付近


 駐車場周辺では、夜に目が光っていることがあるそうです。1999年2月1日午後6時すぎに、池田小学校のtak.君が犬より少し小さ目のキツネと出会ったそうです。すぐに林の中に逃げていきました。キツネが町の中で見られることは、めったにありません。駅前公園で真夜中に目撃された記録はありますが…。タヌキとキツネでは、生活に違いがあるようです。
 話がそれますが、イノシシも戦後しばらく寺の下の竹やぶにタケノコを食べにやって来ていたそうです。20年ほど前には、サルが来たこともあったそうです。おじいさんが中学生のころには、茨木で兔狩りをしたことがあったそうです。ネットを張って、下からみんなで追い出したそうです。今では、考えられないことですね。もちろん、今は動物を無断で捕まえるのは、良くないことです。


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