北摂の生き物

イノシシ(ニホンイノシシ)

(偶蹄目イノシシ科)


 ニホンイノシシは北摂地域にふつうに生息する大型の哺乳類です。雑食性です。最近人家近くにも出没することが多くなっているようです。

イノシシの写真
2007年3月17日…兵庫県芦屋市

 北摂地域では、ニホンイノシシはふつうに生息する動物です。最近は民家の近くにも出てきています。兵庫県川辺郡猪名川町や川西市、大阪府池田市や箕面市でも同じような状況のようです。池田市でも畑でニホンイノシシが寝ていたり、夜懐中電灯をつけて帰宅途中の人に突進をしてきて傷を負わすなどの事態もありました。大阪府池田市石橋では2006年に町の中を流れる箕面川にも姿を見せたそうです。

イノシシの親子…?
2007年3月17日…兵庫県芦屋市

 山でイノシシに出会った人の話を聞くと1ぴきだけだったことが多いようです。イノシシを観察している人の話では群れでいることが多いようです。矛盾するようですが、血縁関係のある群れで暮らしていることが多いと考えていいのかなと思います。

ウリ坊の写真
2007年6月16日…兵庫県芦屋市

うり坊の写真

 うり坊を見に出かけました。生き物の赤ちゃんはかわいいものですね。イノシシの赤ちゃん…うり坊をご覧ください。

 イノシシがごくふつうにいる動物だといっても姿はめったに見ません。イノシシがいるのが分かるのは、多くの生活のあとが残されているからです。

 右の写真は、イノシシの足跡です。シカの足跡に似ていますが、後ろに二つあるつめの跡が残るのが特徴です。つめの跡が四つです。ただし、かたい地面では後ろの跡が残らないこともあります。下の写真がイノシシの前足です。

イノシシの足跡
2006年11月17日…大阪府池田市東山

シカの足跡
2006年2月25日…京都府

 左の写真がシカの足跡です。たくさんのシカがよく通る場所では下の写真のようにふまれた場所が黒っぽく道のように見えることもあります。

シカの通り道

イノシシのラッセル
2007年3月17日…兵庫県芦屋市

 イノシシは鼻を使って食べ物を探します。鼻はにおいをかぐ道具としてだけでなく、地面を掘り起こすのにも使われます。左は子どものイノシシがラッセル中の写真です。下の写真が親の鼻です。

イノシシの鼻

イノシシのラッセル跡
2007年1月14日…大阪府池田市五月山

 都市近郊の山を歩いていても土が掘り起こされているのを見かけることがあります。イノシシのラッセル跡です。鼻で掘り起こしたものです。

イノシシがこすった跡
木に残されたイノシシの毛

 イノシシは体に泥をつけて木などにこすりつけます。シカとくらべ低い場所が泥だらけになっています。毛もよくついています。

大阪府池田市のイノシシ…2007

自動撮影のカメラで撮影されたニホンイノシシたち

イノシシの栗の食べ跡
2012年11月3日…兵庫県川西市一庫

 山を案内してくださった方がこのクリの皮はイノシシが食べた跡だと教えてくださいました。なるほどきれいに食べられています。