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ハグロケバエ

 北摂地域ではこれまで春に3-4種類のケバエ類の成虫を見たことがあります。メスアカケバエよりも大きく、やや光沢が少ないことなどからハグロケバエと判断しました。

ハグロケバエと思われるケバエ
2012年4月27日…大阪府池田市伏尾町

2012年4月27日…大阪府池田市伏尾町

 池の上に数ひきのケバエのオスが浮いていました。死んでいました。メスアカケバエよりも大きいことなどからハグロケバエではないかと判断しました。ただし、ケバエ類を同定する資料を持っていないので、ほかのケバエの可能性もあります。

ハグロケバエと思われる幼虫
2011年10月29日…大阪府池田市伏尾町

 以前からメスアカケバエの幼虫ではないかと紹介していたケバエ類の幼虫です。大きさや生息環境、落ち葉を食べていることから、メスアカケバエの幼虫と考えるよりも、ハグロケバエの幼虫の可能性のほうが高いと考えています。

ハグロケバエと思われるケバエの幼虫

クロヤマアリに運ばれるハグロケバエ
2012年4月29日…大阪府池田市伏尾町

 以前に大量のケバエの幼虫を見た場所の近くでも大き目のケバエが飛んでいました。高くて確かめにくい場所でした。しばらく行くと開いた空間でケバエが飛んでいました。下に落ちたケバエをクロヤマアリが運んでいます。やはり前に見た幼虫はハグロケバエのようです。

飛ぶハグロケバエ

ムシヒキアブのなかまにつかまったハグロケバエ

 交尾したケバエが飛んできたと思いました。見るとキバネオドリバエのようなものがハグロケバエのオスの体液を吸っていました。大量に発生するハグロケバエはいろいろな生き物の食糧にもなっているようです。

ハグロケバエのメスの大きさ
2012年4月29日…兵庫県宝塚市

 兵庫県宝塚市でもたくさんのハグロケバエが飛んでいました。複眼が小さい、メスも落ちていたので体長を測ってみました。14mmあります。

飛ぶハグロケバエ

 飛んでいるハグロケバエのオスです。ケバエ特有の前脚を背面に回す形です。

とまったハグロケバエのメス
2012年4月30日…兵庫県宝塚市

 ハグロケバエのメスが止まっていました。オスよりもずっと小さな複眼をしています。

 ハグロケバエのオスです。飛ぶ前に体をきれいにします。長い前脚をたくみに使っています。頭部はほとんどが複眼のように見えます。

交尾中のハグロケバエ
2012年4月30日…兵庫県宝塚市

 交尾中のハグロケバエです。右がメスで、左がオスです。メスのほうが大きいのがハグロケバエの特徴のひとつです。

産卵されたハグロケバエの卵
2012年5月2日…大阪府池田市

 フィルムケースに入れていたハグロケバエのメスが大量の卵を産みました。

越冬中のハグロハバエの幼虫?
2013年1月13日…大阪府豊中市

 森林の保全のための調査をしておられるIma.さんからケバエ類の幼虫がたくさんいるのを教えていただきました。まるまるとした幼虫が集まっています。環境や大きさからハグロケバエではないかと思いました。飼育して成虫にすることにしました。ところが窒息させてしまって全滅させてしまいました。

2013年4月11日…大阪府豊中市

 Ima.さんからケバエ類が蛹になったと連絡がありました。ケバエ類の蛹は初めて見ました。今度こそ成虫にしてハグロケバエかどうか確かめたいと思います。

ハグロケバエの蛹?

羽化直後のハグロケバエのオス
2013年4月18日…大阪府池田市(飼育・大阪府豊中市産)

 2013年4月18日午前4時10分、飼育していたハバエ類が1ぴき羽化をしていました。ハグロケバエのオスでした。30分までに5ひきのうち3びきが羽化しました。

ハグロケバエの羽化殻

 上が羽化殻、下が羽化途中のハグロケバエです。雑木林で多量にいるよく目立つハバエ類の幼虫はハグロケバエの幼虫でした。

羽化途中のハグロケバエ

飛び立つ前のハグロケバエ
2013年4月29日…大阪府池田市五月山

 朝、ハグロケバエが飛び立つ準備をしていました。昼ごろに高い木の枝先を見ると、たくさんの黒い点々が飛びまわっていました。

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