写真は、ハネナガイナゴのオス成虫の写真です。2-3年前からひょっとしてコバネイナゴではなく、ハネナガイナゴではないかと思っていたのですがきめてが見つかりませんでした。
　以前から「子ども向けのバッタの本だ」と決めつけて手にもしなかった本があります。「ひょうごのばった」という本です。安い…!!!ある日なんとなく誰が書いているのだろうと思って後ろから開きました。執筆　中峰　空・執筆協力　市川　顕彦・村井　貴史…子ども向けの本ではない(失礼)。トップレベルの人たちです。あわててイナゴのページを探しました。するとやはりコバネイナゴとハネナガイナゴの区別の仕方が載っていました。やっと確実に同定できるようになりました。

コバネイナゴとハネナガイナゴは雰囲気が違う

　これは本に載っていることではありません。わたしが何かおかしいと感じていたことです。ハネナガイナゴのようなイナゴは少し細く感じます。それに人の足の関節にあたる部分がコバネイナゴは濃い茶褐色に感じるのにハネナガイナゴではと思うバッタのほとんどは黒く見えるのです。「各部分が黒くて、体がほっそりしている」ことが変に感じていたことです。上の写真がハネナガイナゴのオスの成虫です。下の写真はハネナガイナゴとコバネイナゴを横から比較したものです。

　上の写真がハネナガイナゴ、下の写真がコバネイナゴです。同じオスでもコバネイナゴの方がハネナガイナゴよりも「ぽっちゃりしたような感じ」がします。色も茶褐色の部分が多いようです。

腹部の後ろの先、背中側の違い

　こちらが本で紹介されていた部分を自分なりにもう少しくわしく説明したものです。

　上のハネナガイナゴの三角形のような部分は下のコバネイナゴよりも下の先がより下に伸びたようになっています。

※参考　「ひょうごのばった」NPO法人こどもむしの会

　本には書いてありませんが、腹部と足の長さにも違いがあるようです。それからハネナガイナゴの方がずっと毛深く感じます。個体差なのかどうかはまた調べておきたいと思います。

　これはどこにも載っていないと思うのですが、ハネナガイナゴの背中は模様が黒くくっきりしていると思います。これで区別ができればその場でかんたんにハネナガイナゴを確認できます。まだたくさんのイナゴでは比較していないので確実かどうかはわかりません。