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日本の国蝶…オオムラサキ

 日本の国蝶オオムラサキです。国蝶というと天然記念物のように思われる方がありますが、そのような指定がされてはいません。1957年に日本昆虫学会で国蝶として決められました。オオムラサキ以外にはアオスジアゲハなどの身近なチョウも候補にあがっていたそうです。オスの翅の表面が光沢のある青色で大変美しい蝶です。山梨県の韮崎周辺など現在でも多数のオオムラサキが生息する地域がありますが、北摂地域などでは見る機会が急激に減ったチョウです。

翅を開くオオムラサキのオス
2009年6月28日…大阪府池田市五月山

汚物の上のオオムラサキ

 オオムラサキが樹液に集まるのは有名です。写真のように汚物に来ることもあります。翅の裏面には3つのパターンが見られますが、北摂地域ではすべてのパターンを見ることができます。上の写真は、銀色のものです。

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2011年7月6日…大阪府池田市五月山

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大阪府箕面市下止々呂美にたくさんのオオムラサキやオオクワガタがいたころの話です。

羽化不良のオオムラサキ
2011年6月23日…大阪府池田市五月山 撮影 松本 勝

 松本 勝氏が見つけられた時のオオムラサキのオスです。

羽化不良のオオムラサキ
2011年6月23日…大阪府池田市五月山

 「羽化不良のオオムラサキがいます。」松本 勝氏が教えてくださいました。今年は季節の移り変わりが2週間ほど遅れているのでまだ見られないだろうと思っていました。見に行くとあまり移動もしなかったようでかんたんに見つけることができました。翅は新鮮でした。美しい紫色をしていました。しかし、右の翅がのびていませんでした。左の新鮮な翅はたくさんの傷がついていました。必死になって飛ぼうとしているのでしょう。

羽化不良のオオムラサキ

小屋の外壁に来たオオムラサキ
2011年6月26日…大阪府池田市五月山

 しばらくオオムラサキが水平に飛んでいました。そして近くにあった小屋の外壁に止まりました。きれいなオスのオオムラサキでした。

クヌギに来たオオムラサキ
2011年6月27日…大阪府池田市五月山

 樹液の出ているクヌギにオオムラサキのオスがやってきました。上の写真は最初の一枚です。翅を開いているのですがピンボケです。近づくことができました。今度はまったく翅を開こうとしません。周りとのトラブルがないときはあまり翅を開かないのかな。

樹液を吸うオオムラサキ

コンクリート柱にとまるオオムラサキ
2011年7月5日…大阪府箕面市 Photo by M.Mat.

 2011年7月5日、M.Mat.さんから写真が届きました。大阪府箕面市で撮影されたものです。コンクリートの柱でオオムラサキが石灰分か何かを吸っているものでした。タテハチョウ科のチョウはこのような行動を行うものが多くいます。

小屋にとまったオオムラサキ
2011年7月6日…大阪府池田市五月山

 小屋の周囲をオオムラサキが飛んでいました。しばらくすると壁に止まります。小屋の建材に含まれている養分をとろうとしているようです。

ブルーシートにとまるオオムラサキ
2011年7月6日…大阪府池田市五月山 Photo by M.Mat.

 M.Mat.さんからブルーシートにとまったオオムラサキの写真が送られてきました。ギフチョウはブルーが好きなようです。オオムラサキにも好きな色があるのかもしれません。

樹液に来たオオムラサキ
2011年7月12日…大阪府池田市五月山 Photo by M.Mat.

 オオムラサキのオスが樹液にやってきました。M.Mat.さんの撮影です。この時も翅を開かなかったそうです。暗い場所では翅を開くことが少ないのかもしれません。

翅を開いたオオムラサキ
2011年7月21日…大阪府池田市五月山 Photo by M.Mat.

 また、樹液にオオムラサキがやってきたそうです。M.Mat.さんの撮影です。翅を開いてくれないときが多いのですが、やはり開いた時の方が樹液に来たオオムラサキという感じがします。

樹液に来たオオムラサキのメス
2011年8月11日…大阪府箕面市 Photo by M.Mat.

 樹液にオオムラサキのメスが来ていたそうです。松本 勝さんの撮影です。写真を見ると、メスは新鮮な個体のようです。オオムラサキのメスを見るのにいい時期のようです。

樹液に来たオオムラサキ

翅がボロボロになったオオムラサキ
2011年8月24日…大阪府池田市五月山 Photo by M.Mat.

 樹液にオオムラサキのメスがやってきています。翅がボロボロです。松本 勝さんの撮影です。そろそろ今年もオオムラサキの成虫の姿は見られなくなりそうです。

オオムラサキの越冬幼虫
2012年1月15日…大阪府東大阪市枚岡公園

 エノキの枯れ葉の裏にオオムラサキの越冬幼虫がいました。背中にある4対の突起がオオムラサキの幼虫の特徴です。

樹液に来たオオムラサキ
2012年6月24日…大阪府池田市五月山

 ミズイロオナガシジミのようなチョウが見えたので見に行きました。ミズイロオナガシジミはどこにいるのかわかりませんがオオムラサキが飛んできました。ちょうど近くのクヌギにとまりました。しかし、吸蜜中は一度も翅を開きませんでした。

 上の写真をクリックすると大きな画像で見ることができます。

オオムラサキの終齢幼虫の写真
2015年5月11日…大阪府池田市五月山

 オオムラサキの終齢幼虫が3びきもいました。体が重たそうです。よく3びきも生き残ったものです。

オオムラサキ前蛹の写真
2015年5月19日…大阪府池田市(飼育)

 昨日(2015年5月18日)オオムラサキが前蛹になっていました。飼育下のものですが、自然のものとは成長に違いはほとんどないと思います。

 夕方には、蛹化していました。

蛹化当日のオオムラサキの蛹の写真
 
  越冬中のオオムラサキの幼虫の写真
2019年1月13日…兵庫県川西市黒川
   冬の生き物観察の下見でオオムラサキの幼虫を探しました。探したエノキには半数以上の木にオオムラサキの幼虫がいました。全体としては少なくとも数100頭以上の幼虫がいると思われました。前の観察会ではここでの観察会で子ども達もオオムラサキの幼虫を見つけたそうです。
  オオムラサキとゴマダラチョウの越冬幼虫の比較写真
2019年1月13日…兵庫県川西市黒川
   手前の四つの突起が明確なのがオオムラサキの幼虫、向こうがゴマダラチョウの幼虫です。