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地球温暖化で分布を拡げたクロコノマチョウ

クロコノマチョウの写真
2010年10月23日…大阪府池田市東山町

 久しぶりにクロコノマチョウに出会いました。2010年10月23日、大阪府池田市東山町です。この周辺ではクロコノマチョウを見ることがときどきあります。ジャノメチョウ科のチョウです。地球温暖化の影響で、大阪府池田市でも10年以上も前(2010年現在)から姿が見られるようになりました。

ササにとまるクロコノマチョウ

樹液に来たクロコノマチョウ
2011年7月12日…大阪府池田市伏尾町 Photo by M.Mat.

 クロコノマチョウがクヌギの樹液にやってきました。松本 勝さんの撮影です。写真のようにクロコノマチョウは樹液にやってくることがあります。比較的に暗い場所で見ることが多く、夕方建物の中に入り込むこともあります。

林床にいたクロコノマチョウ
2011年7月26日…大阪府箕面市 Photo by M.Mat.

 松本 勝さんから大阪府箕面市の林床にいたクロコノマチョウの写真が送られてきました。このように地面に止まっていることもあります。

林床のクロコノマチョウ
2011年8月17日…大阪府池田市伏尾町

 ヒカゲチョウほどの大きさでクロヒカゲのように黒っぽいチョウが薄暗い林の中を飛びました。よく見るとクロコノマチョウでした。夏型がこんなに小さいとは。これまで夏型の写真を撮っていなかったような気がしました。

ササに止まるクロコノマチョウ
2011年8月20日…大阪府池田市五月山 Photo by M.Mat.

 松本 勝さんから五月山で撮影されたクロコノマチョウの写真が送られてきました。少し距離の離れた場所でわたしも17日に見ているので、この時期には個体数が増えるのかもしれません。

林床にいたクロコノマチョウ
2011年8月24日…大阪府池田市五月山 Photo by M.Mat.

 林床にクロコノマチョウがいたそうです。松本 勝さんの撮影です。7月から8月にかけてクロコノマチョウを見ることが多くなるようです。

台場クヌギで樹液を吸うクロコノマチョウ
2011年8月28日…大阪府池田市五月山

 朝、クロコノマチョウが台場クヌギで樹液を吸っていました。

秋のクロコノマチョウ
2011年10月10日…大阪府池田市伏尾町

 薄暗い道を歩いているとクロコノマチョウが飛んで近くにとまりました。黄色っぽい個体でした。

2011年10月30日…大阪府池田市伏尾町

 あまり破損のないクロコノマチョウが林床にとまっていました。このまま成虫で越冬します。

11月のクロコノマチョウ
2011年11月6日…大阪府池田市伏尾町 Photo by M.Mat.

 「小雨の中でジャノメチョウのメスくらいの大きなクロコノマチョウが重々しく飛んできました。」松本 勝さんの撮影とコメントです。冬に成虫の姿を見ることができるでしょうか。

晩秋のクロコノマチョウ
2011年11月28日…大阪府池田市桃園

 夕方、薄暗くなったころにチョウが飛んでいました。町の中でこの時刻に飛ぶのはほとんどがクロコノマチョウです。追いかけていると近くの駐車場にとまりました。口をのばしていました。この年は11月30日まで暖かい日が続きました。

越冬後のクロコノマチョウ
2012年4月12日…大阪府豊中市春日神社ツツジ園 Photo by M.Mat.

 クロコノマチョウは成虫で越冬します。越冬後の春に見られるはずなのですが、なかなか見つけることができていませんでした。2012年4月12日のクロコノマチョウの写真が松本 勝さんから送られてきました。成虫越冬後、春のクロコノマチョウです。

産卵中のクロコノマチョウ
2012年4月29日…兵庫県宝塚市

 その後、4月に大阪府吹田市でクロコノマチョウを目撃しました。今日は、近くをクロコノマチョウが飛び続けていました。産卵を始めました。座っている場所の真横でした。望遠のマクロレンズで最短の撮影距離まで離れるのがやっとでした。写真は産卵の瞬間です。

産卵の瞬間

クロコノマチョウの卵
2012年4月30日…兵庫県宝塚市

 上のクロコノマチョウが産卵した卵です。翌日に撮影したものです。

クロコノマチョウ若齢幼虫の写真
2015年9月13日…兵庫県西宮市

 クロコノマチョウの若齢幼虫です。1-2齢のようです。ここでは、ススキとツルヨシに幼虫が見られました。

眠に入ったクロコノマチョウの終齢幼虫

 クロコノマチョウの3齢幼虫の写真です。ただし、眠に入っています。眠というのは、脱皮をするのに動かなくなって、眠っているような状態のことです。脱皮をすると4齢幼虫になります。

クロコノマチョウ4齢幼虫の写真

 クロコノマチョウ4齢幼虫の写真です。あと一回脱皮をすると終齢幼虫になります。

クロコノマチョウ終齢幼虫の写真

 クロコノマチョウの終齢幼虫の写真です。5cmをはるかに超えます。

クロコノマチョウの蛹の写真

 クロコノマチョウの蛹の写真です。見つけられたH.先生によると、このように葉の裏で蛹化する場合とほかの場所で蛹化をする場合と両方があるとのことでした。

クロコノマチョウ前蛹の写真
2015年10月7日…大阪府池田市(兵庫県西宮産)

 9月13日に採集したクロコノマチョウの幼虫が前蛹になりました。白い点々がちりばめられているようで、きれいな前蛹です。

ボロボロになったクロコノマチョウ
2012年5月5日…大阪府池田市細河 Photo by M.Mat.

 ボロボロになったクロコノマチョウの写真が松本 勝さんから送られてきました。生きてきた証が感じられます。

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