アサギマダラの幼虫は大阪の北部…北摂地域では越冬しません。冬、常緑の食草がないからです。観察するには大阪府の南部まで行かなければなりません。
2006年1月5日、アサギマダラの幼虫に会いに泉佐野市に出かけました。大阪の南部の山で知っているところは少ししかありません。そのうちの一か所に行きました。この場所は、学生のころ野生のランが好きでフウランを探しにきました。大きな倒木についていたものを見つけて大喜びしたものでした。
谷の斜面を登り始めると足元に元気のなさそうな植物がありました。キジョランです。キジョランは葉がしおれたように見えるのですぐに見つかります。葉を見るとアサギマダラの幼虫特有の食痕(しょくこん)がありました。丸い穴の周囲が白くなっているので新鮮な食痕です。しかし、幼虫はいないようです。次の食草を探そうと立ち上がって、ふと、「こんなに新しい食痕があって幼虫がいないはずがない。」と思い、もう一度葉の裏をていねいに見ると5mmほどの小さな幼虫が見つかりました。越冬幼虫がけっこう小さいことを忘れていました。
そこここにキジョランがあります。ほとんどの株に幼虫が見られます。少なくとも見渡せる範囲に数10匹の幼虫がいると思われます。これからの成長が楽しみです。
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