ホーム 》 チョウのくらし 》 ヒオドシチョウ…成虫で越冬するチョウ

ヒオドシチョウ

 私が中学生だったころ、ヒオドシチョウは町の中でも時々見かけるチョウでした。今の関西電力の変電所(桃園)の川沿いにあるエノキの横にはたくさんの蛹がぶらさがっていました。市内のほかの場所でも見たことがありますが数10個のタテハチョウの蛹のぶら下がる光景は壮観でした。最近は、成虫の姿もたまにしか見なくなりました。久しぶりに冬越し中のヒオドシチョウを見ました。

翅を開くヒオドシチョウ
2006年3月5日…大阪府池田市東山町

 翅を閉じていましたがしばらくするといっぱいに翅を開きました。下の枯れた竹の曲面に合わせて下のほうにまで開きました。

日向ぼっこをするヒオドシチョウ

 歩いているとヒオドシチョウが石の上にとまっていました。

 枝があって体の一部がかくれてしまいます。なかなか思いどおりの場所に行ってくれません。しばらくして飛んでいってしまいました。上の写真はその後見つけたものですが同じ個体と思われます。

成虫越冬するヒオドシチョウ

椿ツバキの花に来たヒオドシチョウ
2012年4月18日…大阪府池田市東山町

 ヒオドシチョウがツバキの花に吸蜜に来ていました。

ボロボロになったヒオドシチョウ
2012年5月5日…大阪府池田市伏尾町

 ボロボロになったヒオドシチョウが地面にいました。成虫で越冬し、産卵を終えたのでしょう。

ヒオドシチョウとオオスズメバチ
2012年6月22日…大阪府池田市伏尾町

 ヒオドシチョウがクヌギで吸蜜しているとオオスズメバチがやってきました。ヒオドシチョウは追いやられてしまいましたが、翅を開いたりしながらその場から離れませんでした。

 上の写真をクリックすると大きな画像で見ることができます。

シュロに来たヒオドシチョウ
2013年6月3日…大阪府池田市細河

 ヒオドシチョウがシュロに来ました。水分でもあるのでしょうか。まだ新鮮な個体だと思います。以前のようにずらりとならんだヒオドシチョウの蛹を見てみたいものです。かつては池田市桃園や池田市上池田などでも見られました。兵庫県の川西市では今(2012年)でも見られると聞いたことがあります。

ウツギの花で吸蜜するヒオドシチョウ
2013年6月8日…大阪府池田市五月山 Photo by M.Mat.

 ウツギの花にヒオドシチョウが蜜を吸いに来ていたそうです。松本 勝さんの撮影です。

ヒオドシチョウの前蛹
2014年5月13日…大阪府池田市五月山

 2年ほど前に、「兵庫県川西市ではまだたくさんのヒオドシチョウの蛹がぶら下がっているのを見ることがあります。」と言っておられた方がありました。もう池田市ではヒオドシチョウの蛹を見るのは無理だろうと思っていました。子どものころは猪名川堤防の木の柵や城山町の土塀の下に数えきれないほどの蛹がぶら下がっているのを見ました。2ひきしか見つけることができませんでしたが何かほっとするものがありました。

ヒオドシチョウの蛹
2014年5月14日…大阪府池田市五月山

 昨日の前蛹がヒオドシチョウの蛹になっているはずなので見てきました。やはり2つの蛹が並んでいました。